英語圏への留学は、大きく分けて、アメリカ・カナダ型の4年制の大学とイギリス・オセアニア(オーストラリア・ニュージーランド)型の3年制の大学に分けられます。これは、日本のように一般教養も学び、それから専門分野を学ぶアメリカ・カナダ型の大学に対して、イギリス・オセアニア型の大学は、専門分野だけを3年間学ぶという根本的な違いがあるからです。そのため、イギリス・オセアニア型の大学に日本の高校を卒業してすぐ留学する場合は、1年間のファンデーションコースという大学入学準備コースの履修が必要となります。 大学院(修士)は、アメリカ・カナダ型が2年間、イギリス・オセアニア型が1年間です。
入学時期は、アメリカは9月が一般的ですが、2学期制(セメスター制)、4学期制(クォーター制)の学期ごとに入学が可能なところもあります。カナダも9月に始まるのが一般的ですが、2学期制・3学期制ごとに入学ができるところもあります。イギリスの大学は、ほとんどが3学期制で、秋入学の9月から入学するところが多いです。オセアニアの多くの大学は2学期制で入学時期は2月が一般的です。大学院は、アメリカ・カナダは、8月〜9月に入学する2学期制が一般的で、イギリス・オセアニアは9月〜10月に始まる3学期制が多いです。
それから公立の専門学校は国によって名称が異なり、北米はコミュニティカレッジ、イギリスでは公立カレッジ、オーストラリアはTAFE、ニュージーランドはポリテクニックとよばれています。
まず、アメリカの大学について説明します。
アメリカには、公立・私立を合わせて、約2,400校の4年制大学と約1,800校の2年制大学(コミュニティカレッジ・ジュニアカレッジを含む)があります。そして、4年制大学は大きく3つの種類に分けることができます。
@Liberal Arts Colleges … 一般教養に重点を置き、大学院進学に備える大学
AUniversity and Colleges … 大学院課程を持ち、研究に力を入れている総合大学
BSpecialized Colleges … 専門分野に主眼を置く大学または単科大学
アメリカの大学の一番の魅力はなんといってもその学問分野の豊富さとレベルの高さにあります。日本ではまだ学べないこと、あってもまだレベル的に世界水準に達していないものを学ぶことができます。また、入学時に学部を決めておく必要がないということも魅力のひとつとしてあります。日本のように学部を選んで受験するわけではなく、また入学後も、いったん選んだ専攻を変更することが可能ということ。つまりいろいろなことがやってみたくて専攻決めかねている人、自分がまだ何に向いているか、何がやりたいのかはっきりしない人、あるいは日本の高校で文系を選んでしまったけど、よく考えたら理系の分野に進みたいと思っている人には最適なのです。
また、ダブルメジャー制度、マイナー制度等によって、専攻を二つ持ったり、副専攻を持ったりすることもできます。忙しさは大変なものがあると思いますが、例えば、法律学と建築学を同時に専攻することも可能です。
それから、アメリカ留学の特徴として、2年制大学から4年制大学へ、4年制大学から他の4年制大学への編入学が比較的簡単に行われている事があげられます。
カナダの大学は約90校(ほとんどが公立)あり、アメリカの教育システムと似ていますが、大学が州政府によって管轄されていて、州で教育に若干違いがあるのが特徴で、おもに3つのタイプに分けることができます。
@大学院博士課程のある大学・・・高度な研究活動プログラムを展開する大学で、ほとんどに医
学部がある。
A大学院レベルの学部大学・・・学部・大学院レベルのクラスで、MBAなどの学位を含む幅広い
プログラムをもつ
B学部教育を重視する大学・・・学部を特定のものに限定して集中的に教育する。東部に多い。
それから、カナダ独自(ブリティッシュ・コロンビア州のみ)のユニバーシティ・カレッジがあります。
次に英国留学について説明します。
イギリスには、学位取得可能な大学、大学院が180校以上ありますが、バッキンガム大学を除いて全て国公立になります。(ちなみにオーストラリアも大学は3校が私立であとは全て国公立、ニュージーランド9校も1校が私立であとは全て国公立です。)
米国と英国の教育システムの一番大きな違いは、イギリスの学士号は通常3年で取得できることです。また、大学院課程の多くは、コースの密度が非常に濃いため、他の国に比べて短期間で終了することができ、修士号課程は、通常1年間で修了します。ただし、日英の教育システムの違いから、日本の高校を卒業してすぐにイギリスの大学やカレッジに入学を認められるケースは少ないので、大学進学予備コース(ファンデーションコース)に入学してから進学することになります。最近は、学士号が取得できなくてもいいから、1年間位イギリスで学びたいという学生に人気が高いJYA(Junior Year Abroad)とよばれる1年間のプログラムもあります。
イギリスで取得できる学士号には、おもに次の2種類があります。
●Single Honours Degree … ひとつの分野を専門に勉強して取得する。
●Joint / Combined Honours Degree … 二つ以上の分野を同時に勉強して取得する。
また、イギリスの大学の授業の特徴は、少人数制で、日本の大学のように単位制ではないので、ドロップアウトが少ないことが挙げられます。
オーストラリアについては、大学が40校ありますが、3校が私立であとは全て国公立です。大学学部は通常3年間で学士号が取得できますが、期間は大学や専攻によって異なり、特に医学・建築学・工学等の理系のコースでは4〜6年と長い傾向があります。
このような教育システムの違いがあり、また、入学試験も日本とは異なります。海外留学が日本人にとって魅力的なのは、一部のトップレベル校を除いて、基本的な試験として受けるのはTOEFL・IELTS等の英語の試験だけでいいということです。つまり、受験勉強は英語だけということです。ただし実際入学した暁には、最近はどこの大学でも必ず入学時のプレースメントテスト(英語・数学)がありますので、基礎的な数学用語は覚えておいたほうが良いです。
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